超硬合金は、高硬度・高強度等優れた機械的性質により切削工具・金型等の耐摩耗工具として広く用いられていますが、近年では耐食性も要求されるポンプ部品としてメカニカルシール・セラミック軸・軸スリーブ材などへのニーズが高まっています。当社でも、耐食性に非常に優れるβ-Ti基硬質材料(材種名:TM2・TW3)を商品化し、特に海水用軸スリーブ材などで用いられてきました。しかしながら、このβ-Ti基硬質材料(TM2・TW3)は優れた耐食性を有すものの、従来の超硬合金と比較して耐摩耗性・しゅう動特性に劣り、市場のニーズには十分対応できませんでした。今回、耐食性と耐摩耗性・しゅう動特性を同時に改善した新β-Ti基焼結硬質材料『TX1』について御紹介致します。