技術情報

第38号 極小タングステンリボン極小タングステンリボン

1.はじめに

 タングステンは難加工材であり、今までは1mm以下のような極小のタングステンリボン(薄板)の製造はできませんでした。
 今回、極小のタングステンリボンの製作が可能となりましたので紹介いたします。

2.製作可能サイズ

 今回製作可能となりましたタングステンリボンのサイズを下表に示します。
 下表のように、幅 4000μm (4mm)×厚さ250μm(0.25mm)程度のものから、幅 20μm (0.02mm)×厚さ5μm(0.005mm)程度のものまで、幅広い範囲で、極小タングステンリボンの製造が可能となりました。
 なお、厚さが150μm以下のものでも幅が厚さの約8倍のものまで製作できます。
タングステンリボンの断面形状を写真1に示しますが、リボンの側面は円弧状です。

3.表面仕上げ

表面の仕上げ方には、下記のような仕上げ方法が可能です。
@電解研磨品:電解研磨にて金属光沢を有する表面状態のもの。
A鏡面品:電解研磨仕上げより、さらに表面を滑らかに仕上げたもの。
Bメッキ品:表面に金メッキ等を施したもの。

4.リボン形状のメリット

 リボン形状の物のメリットとしては、下記のことが考えられます。
@コイル重量の軽量化
 同じMGの丸形状の線材とリボン形状の線材で比較するとリボン形状の物では、より長いコイルが製作で
きます。つまり、同じ長さのコイルでは、リボン形状の物の方が軽い重量で製作できます。なお、MGとは線材
を200mmに切断したときの重量(mg)です。
Aコイル径の細小化
 写真5のように、同一MG線材では、コイルの外径は小さくなります。
B被服面積の増加
 写真5のように、同一MG線材では、リボン形状の物の方が物体を覆う面積が広くなります。
C耐変形性
 丸形状に比較し、リボン形状では幅方向の力には変形しにくくなります。
 ただし、厚さ方向の力には変形しやすくなります。

5.その他のサイズの製作

上記以外のサイズや仕上げ方法につきましても、ご要望に応じて検討いたします。
(金材部品部)

ニッタン技報 

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