技術情報

第42号 放電加工用電極C-EDM放電加工用電極

近年、放電加工技術は急速な進歩を遂げています。放電加工機は、電源の種類、被加工物の材質などによって放電条件が異なることから、電極材の選択には細心の注意を要します。
電極材としては、銅-タングステン合金、銀-タングステン合金のほか、銅、黄銅、グラファイト、銅-グラファイトなどの材料が用途に応じて使用されています。銅-タングステン合金、銀-タングステン合金は一般的に加工面の面精度や寸法精度が要求される場合に優れた加工性能を示します。
当社の銅-タングステン、銀-タングステンは、鋼材や超硬合金に対する加工性能が優れており、ご好評を得ております。

日本タングステンの放電加工用電極 銅タン・銀タン

材質名密度(g/cm³)硬さ(HRB)導電率(%)★適用
銅タングステンC30A214.29348鋼材、超硬合金等一般用途に適します。
C30F213.89343鋼材の加工に対して、特に優れています。
C30H213.59348超硬合金の加工に対して、特に優れています。
C-EDM15.6103※20消耗・加工速度ともに最良な電極。
銀タングステンS35A214.89153鋼材、超硬合金等一般用途に適します。
S35H214.68655鋼材、超硬合金いずれに対しても優れています。
※数値は参考値


従来の銅-タングステンを遥かに凌ぐ放電加工性能の C-EDM 電極

1.C-EDM の特徴
C-EDM は、銅タングステンに仕事関数の低い材料を微量添加しています。添加材を含むC-EDM、C30H2 の組織写真を図1、2に示します。この組織写真より、C30H2 は添加物の点在状況が確認されますが、C-EDM は添加物が確認されないほど均一に分散していることが分かります。この添加物が均一分散していることで電極全面から電子が放射(放電)され、均一にワークを除去(加工)することができ、加工後のワーク面粗さが良好になります。また添加物を均一分散したことにより、更に加工速度が速くなります。

 ◎電極消耗を低減
 ◎加工速度向上
 ◎面粗さに優れる
2.C-EDM の放電加工性能
■電極消耗率
C-EDM の電極消耗率はC30A2 に比べ50%低減、C30H2 に比べ30%低減しています。

■加工速度
C-EDM の加工速度はC30A2 に比べ1.3 倍、C30H2 に比べ1.2 倍向上しています。

放電加工用電極 標準品 ラインアップ

一般的な銅タングステンC30A2、低消耗かつ加工速度良好な銅タングステンC-EDMの標準品ラインアップは、下記製品ページのリンクよりご覧ください。

ニッタン技報 

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