当社多孔質セラミックスを使用した真空チャックの大きな特徴は、部分的な吸着固定が可能であることです。全面での吸着性能は図3に示すように、真空度が−96KPa(大気圧を0kPaとする)に達すると65kPa(約660g/cm2)以上の強い吸着力(引き剥がし力)が得られています。これは比較のSUS溝加工品(吸着面積の60%を溝加工)に比べると低めですが、十分な吸着能力を示しています。
同様に□50mmのワークを部分吸着した場合には55kPa(約560g/cm2)、□30mmのワークを部分吸着した場合には42kPa(約420g/cm2)となっています。図3に示すようにワークサイズが小さくなることにより、若干吸着性能は低下しますが、通常の真空チャックとは異なり問題なく部分吸着することが可能です。
また、表1に当社多孔質セラミックスの代表的な材料特性を示します。気孔率により機械特性は変わりますが、気孔率25%にて曲げ強度200MPaと高い値を示します。