(1)超長尺を可能にする「拡散接合」焼結技術
拡散接合とは、接触した超硬合金どうしを特殊な条件で加熱することにより、各々の合金が相互に浸透(拡散)し、結合・一体化する製造法です(Fig.1 参照)。この拡散接合の最大の特徴は合金そのものの相互拡散によって接合されるため、接合部分が他の部分と全く同質でかつ均質な接合ができる点です。この拡散接合技術を応用することにより、従来の製法では製造設備等の面で限界があった長さや断面積を有する超硬合金を、境界層がなく、異種元素を含まない一体製品で高精度・高品位に製造することが可能となりました。
Fig.2 に WC-12%Co 超硬合金の接合境界面写真を示します。独自の製法により、接合面についても母材と同等で均質な合金組織を形成することができました。