製品情報

トップページ製品情報 > タングステンの粉体粉末冶金用語事典

タングステンの粉体粉末冶金用語事典

    タングステンの耐酸化性、耐摩耗性、耐食性

タングステンの耐酸化性 oxidation resistance of tungsten

 タングステンは大気中室温で表面に薄い酸化皮膜をつくって曇りを生じ、特に湿度の高い所では皮膜の形成が早い。空気中加熱により700K付近から酸化が始まり、1,400K以上では酸化物の顕著な昇華が見られる。このため高温では保護皮膜が形成されず、酸化は直線的に進行する。耐酸化性改善のため合金化、あるいはめっきやCVDによる被覆が行われるが、今のところ高温まで十分満足できるものはない。

タングステンの表面改質 surface treatment of tungsten

 タングステンの表面改質は主として耐酸化性改善の目的で行われる。高温の耐酸化性改善には白金やニッケル合金めっき、あるいはクラッドを行う。またケイ化物やアルミナあるいはジルコニアなどのコーティングも行われる。常温の耐酸化性ならびに耐食性改善にも同様な手段が用いられる。金あるいは白金めっきタングステン線が複写機などの帯電線に用いられる。また表面に緻密な酸化皮膜を形成した酸化線も帯電線に用いられる。タングステンに白金のパイプを被せて線引きした白金クラッド線は電子管部品に用いられる。タングステンの表面研磨にはカセイソーダを用いた化学研磨や電解研磨を行う。表面を鏡面仕上にすると機械的強度が向上する。

タングステンの耐摩耗性 wear resistance of tungsten

 表面に気体分子を化学吸着しやすいタングステンの摩耗は、雰囲気の影響を受けやすく、酸素あるいは水素の導入で摩擦係数が大きく減少する。このため摩耗量も真空中より大気中の方が小さくなる。材料の滑り速度にあまり影響されない。一般にタングステンの摩耗面はなめらかで、通常、凝着やせん断は見られない。耐摩耗性改善のため、タングステン表面にTiCのような硬質材料をコーティングすることもある。

タングステンの耐食性 corrosion resistance of tungsten

 塩酸・硫酸・フッ酸のような非酸化性の酸には比較的安定であるが、硝酸のような酸化性の酸あるいは硝酸とフッ酸のような酸化剤を含む混酸には酸化腐食される。加熱した王水にも侵される。アルカリの場合も同様に、カ性アルカリ水溶液あるいはアンモニア水単独には比較的安定であるが、酸化剤を含むアルカリには溶解腐食される。亜硝酸アルカリや、酸化剤を含むアルカリ溶融塩に侵される。過酸化水素水には急激に溶解する。常温の水では表面に薄い酸化被膜が生じる程度であるが、高温の水蒸気には酸化される。ハロゲンガスに腐食される。硫化水素は赤熱状態で表面を黒化する。

タングステンの仕事函数 work function of tungsten

 仕事函数が低いほど金属の電子放出特性は良い。タングステン自体の仕事函数は4.5eVで必ずしも低くないが、蒸気圧が小さく電極温度を高くできるため、電子放出材料として広く用いられる。タングステンに酸化トリウムや酸化ランタンあるいは酸化セリウムなどを少量添加した合金が放電灯の電極やTIG溶接の放電電極に用いられている。タングステン中の酸化トリウムや希土類酸化物は高温で還元され、粒界を通って拡散し、タングステン表面に単分子膜を形成してタングステンの仕事函数を下げる。トリウム単分子膜で被覆されたタングステンの仕事函数は2.6eVになる。タングステン表面に酸素の単分子膜が形成されると仕事函数は高くなる。

                                                  粉体粉末冶金用語辞典 より
                                                  編者:(社)粉体粉末冶金協会
                                                  発行所:  日刊工業新聞

日本タングステンへのお問い合わせはこちら

お電話・FAXのお客様はお近くの支店へお問い合わせください。
  • 東京支店 TEL 03-5812-2481 FAX 03-5812-2484
  • 名古屋支店 TEL 052-203-1081 FAX 052-203-1082
  • 大阪支店 TEL 06-6372-5681 FAX 06-6371-3986
  • 九州支店 TEL 0942-50-0050 FAX 0942-50-0055
日本タングステン株式会社(Nippon Tungsten Co.,Ltd)
〒812-8538 福岡市博多区美野島一丁目2番8号
TEL 092-415-5500(代表) / FAX 092-415-5511(代表)
Copyright(C) 2006 Nippon Tungsten Co., Ltd. All right reserved.
お問い合わせフォーム お電話・FAXでのお問い合わせ