技術情報

タングステン・モリブデン製品高純度W

1.はじめに

弊社では従来より、電子材料用高純度タングステン粉末を製造し、表1に示すようにファイブナインクラスの高純度粉末として、高い評価を受けてまいりました。半導体配線用スパッタリングターゲットや放電灯用電極などの原料としての応用が、近年広がっています。しかし、高純度タングステン粉末の焼結性や、焼結体の特性については、詳しい報告がありませんでした。今回はそれらの一部を御紹介いたします。
表1 5N粉末分析値例
Fe+≦1ppmU≦1ppb
Mo+≦5ppmTh≦5ppb
K≦1ppmC≦50ppb
Na≦1ppmO≦500ppb
Ni≦1ppm  
Cr≦1ppm  

2.高純度タングステン粉末の焼結性

粒径3〜4μの高純度タングステン粉末を通電焼結・ホットプレス・CanningHIPにより焼結した結果を表2に示します。高純度タングステン粉末の焼結性は、通常純度のタングステン粉末と大きな差はありません。したがって、いずれの方法によっても、比較的密度の高い焼結体を得ることができ、各種応用が可能です。
表2 高純度タングステン粉末の焼結結果
焼結方法焼結条件焼結比重
通電焼結水素中約2973k×1.2ks18.0
ホットプレス真空中1773k×1.8ks、10Mpa17.2
HIPAr100Mpa中1773k×5.4ks18.4

3.高純度タングステン焼結体の特性

高純度タングステン焼結体は、高温での加工性が良好で、鍛造・スエージ・線引等の加工が可能で、通常純度のタングステンと同様な板・棒・線・その他形状の製品とすることができます(写真1)。製造限界等については、別途お問い合せ下さい。十分に加工された焼結体は、ほぼ理論密度に近い高密度となり、組織も均一微細な物を得ることができます(写真2)。  このようにして得られた高純度タングステン線の引張試験を、図1,2に示します。図1は引張試験温度の影響で、図2は熱処理後、室温で引張試験した場合の熱処理温度の影響です。これらによると、高純度タングステンは高温では変形しやすいが、高温になった後、室温に戻すと脆くなることがわかります。これは再結晶により、組織が粗大化するためで、通常純度のタングステンと同様な傾向ですが、より熱の影響を受けやすいため、実用上は注意が必要です。

4.まとめ

1)弊社高純度タングステン粉末は、高純度かつ焼結性も良好で、種々の方法で高密度の焼結体とすることが可能です。
2)弊社高純度タングステン焼結体は、加工性が良好で、高密度・均一微細組織の板・棒・線・その他形状の製品とすることができ、各種応用が可能です。
3)高純度タングステン焼結体は、高温で再結晶しやすく、使用に当たっては注意が必要です。

ニッタン技報 

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